認定経営革新等支援機関(関東第3号認定)

宗和税理士法人

宗和税理士法人は、税務申告書の作成から、組織再編成、事業承継税務、税務に関するデューディリジェンスに至るまで、幅広いサービスを提供しています。

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利益が出る会社になるための税務マニュアル―正しい知識と制度の活用法

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 宗和税理士法人編

定価:3,360円(税込)

発行日:2011-06-21
A5判/284頁
ISBN:978-4-502-04200-3 

 

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私本 会計・監査業務戦後史 [単行本]

川北 博 著

定価:3,500円(税抜)

単行本: 407ページ

出版社: 日本公認会計士協会出版局
発売日: 2008/07
おすすめ度: 5つ星のうち 5.0 

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「平成23年税制改正と税効果会計への影響」 

 

平成23年度税制改正法及び復興財源確保法が平成23122日公布されました。この改正等は、税効果会計に影響を与えることになります。税効果会計では、改正税率が決算日までに公布され、将来の適用税率が確定している場合、改正後の税率を適用するとされています。そのため、12月期以降の年度決算(及び四半期決算)では、今回公布された新たな税率を税効果会計に織り込んで計算する必要があります。 

 

1. 法人税率変更による影響 

「税効果に関する会計基準」では、「繰延税金資産または繰延税金負債の金額は、回収または支払が行われると見込まれる期の税率に基づいて計算するものとする。」とされています。そのため、平成2441日以後に開始する事業年度で解消される一時差異は、改正後の法人税率に基づいた法定実効税率で繰延税金資産及び負債を計上する必要があります。

 

(1)税率、実効税率の変更

今回の税制改正による税率の変更内容は下表のとおりです。

 

税率(資本金1億円超の企業)

 

     改正前

     改正後

法人税率

      30%

     25.50%

復興特別法人税率

       -

   法人税額×10%

 

復興特別法人税は、平成2441日以後開始する事業年度から3年間の時限措置であるため、解消が見込まれる事業年度に応じて法定実効税率が異なります。

 

 

(2)税効果の計算

上述の通り、繰延税金資産または繰延税金負債の金額は、回収または支払が行われると見込まれる期の税率に基づいて計算する必要があるため、一時差異の解消時期をスケジューリングし、解消時期に対応する実効税率により、繰延税金資産及び負債を計算する必要があります。

また、過年度に計上していた繰延税金資産及び負債についてもスケジューリングに応じて、新たな実効税率をもって修正することになります。修正によって生じた差額は、当期の法人税等調整額に加減して処理することになります。

 

(3)監査委員会報告665項における会社区分①の会社について

「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い(監査委員会報告66号)」において会社区分①(期末における将来減算一時差異を十分に上回る課税所得を毎期計上している会社等)に分類されていた会社は、将来において一定水準の課税所得が見込まれるため、一般にスケジューリングに関わらず、将来減算一時差異を繰延税金資産として計上することができました。

 

しかし、今回の改正等により、一時差異の解消時期により適用される税率が異なるため、今後は、スケジューリングによる一時差異の解消時期の検討が必要になります。

 

2. 繰越欠損金の控除限度額の引き下げの影響

 

平成23年税制改正では、中小法人等以外の法人の繰越欠損金の控除限度額が所得の100%から80%に引き下げられました。また、その使用期間が7年から9年に延長されました(平成2041日以後に終了した事業年度において生じた欠損金額について適用)。繰延税金資産の回収可能性の判断にあたっては当該改正も考慮する必要があります。

 

繰越欠損金の控除限度額が20%減額されるため、繰延税金資産を計上している会社にとっては1.と同様に取り崩し要因となります。

 

しかし、減額された20%は切り捨てられるのではなく、使用期間内であれば翌期以降の課税所得との相殺が可能であるため、直ちに繰延税金資産の取り崩しとなるわけではありません。また、繰越欠損金の使用期間が延長されたことで、改正前では期限切れで回収可能性がないと判断されていた繰越欠損金についても延長期間に課税所得が見込まれる場合には回収可能性があると判断されるため、プラスの影響に働くこともあり得ます。

繰延税金資産の回収可能性の判断に当たっては、以上の2つの改正内容を反映させたスケジューリングをする必要があります。また、繰延税金資産の多額の減額を避けるために、事業計画の見直し等により新たなタックスプランニングを策定することも有用と思われます。