認定経営革新等支援機関(関東第3号認定)

宗和税理士法人

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利益が出る会社になるための税務マニュアル―正しい知識と制度の活用法

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 宗和税理士法人編

定価:3,360円(税込)

発行日:2011-06-21
A5判/284頁
ISBN:978-4-502-04200-3 

 

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私本 会計・監査業務戦後史 [単行本]

川北 博 著

定価:3,500円(税抜)

単行本: 407ページ

出版社: 日本公認会計士協会出版局
発売日: 2008/07
おすすめ度: 5つ星のうち 5.0 

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「役員給与に関するQ&A の改定~年度中途の役員給与減額はご注意ください~」

 

平成24年4月に国税庁から「業績の著しい悪化が不可避と認められる場合の役員給与の減額」についての見解が役員給与に関するQ&A (以下、Q&A)に追加されました。


昨今の経済状況の下で、当初設定した役員給与を維持したままでは今後の事業運営が厳しい状況にある法人が年度中途に役員給与の減額を実行する場合の一つの参考になると思います。

 

  詳しくは下記国税庁HPをご覧下さい。

 http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/qa.pdf

 

 ここでは、『売上の大半を占める主要な得意先が1回目の手形の不渡りを出したため、その事情を調べたところ、得意先の経営は悪化していてその事業規模を縮小せざるを得ない状況にあることが判明し、数ヵ月後には当社の売上が激減することが避けられない状況となった。そこで、役員給与の減額を含む経営改善計画を策定し、今月(年度中途)から役員給与を減額する旨を取締役会で決議した』とあり、『現状ではまだ売上が減少しておらず、数値的指標が悪化しているとまでは言えない場合には、業績悪化改定事由に該当するかどうか』というケースを取り上げています。

 この問いに対して、『現状では売上などの数値的指標が悪化しているとまでは言えないが、役員給与の減額等の経営改善策を講じなければ、客観的な状況から今後著しく悪化することが不可避と認められるので、業績悪化改定事由による改定に該当するものと考えられる』との見解を示しております。

 

◆業績悪化改定事由とは?

 

 業績の悪化によって役員報酬を減額する場合、下記の定期同額給与(※1参照)又は事前確定給与(※2参照)に規定する業績悪化改定事由に該当するもののみが損金算入要件を満たすことになります。

この業績悪化改定事由について、Q&Aでは以前に「財務諸表の数値が相当程度悪化したことや倒産の危機に瀕したことだけではなく、経営状況の悪化にともない、第三者である利害関係者(株主、債権者、取引先など)との関係上、役員給与の額を減額せざるを得ない事情が生じていれば、これも含まれる」として、次のような例を示していました。

 

①株主との関係上、業績や財務状況の悪化についての役員としての経営上の責任から役員給与の額を減額せざるを得ない場合

②取引銀行との間で行われる借入金返済のリスケジュールの協議において、役員給与の額を減額せざるを得ない場合

③業績や財務状況または資金繰りが悪化したため、取引先などの利害関係者からの信用を維持・確保する必要性から、経営状況の改善を図るための計画が策定され、これに役員給与の額の減額が盛り込まれた場合

 

 これらの例示に加えて、上記の事例も業績悪化改定事由に該当するものと考えられるとされたことで年度中途での役員給与の減額の可能性が広がったと言えます。

ただし、この事由による役員給与の減額もまた、上記①~③と同様に客観的な状況によって判断することになります。

減額を行う際には、例えば、次のような事情を客観的に説明できるようにしておく必要があります(課税当局の判断により認められない可能性もあります)。

 

・著しい業績悪化が避けられない理由

・役員給与を減額する理由

・経営改善策として役員給与の減額を実行しなければ今後の著しい業績悪化が避けられない客観的事情

・経営改善策を講じた場合に業績悪化は回避できるのか、等々

 

 なお、客観的な状況がない単なる将来の見込みにより役員給与を減額した場合には業績悪化改定事由による減額改定に当たらないとされております。

 客観的に説明できない場合には、減額部分が損金不算入と判断されますので法人税の納税負担が、また給与と認定されるため役員個人の所得税の納税負担がそれぞれ増えることになりますので、年度中途の役員給与の減額をご検討する場合にくれぐれもご注意ください。

 

◆参考  

1 定期同額給与

定期同額給与とは、次に掲げる給与です。

 

その支給時期が1か月以下の一定の期間ごとである給与(以下「定期給与」といいます。)で、その事業年度の各支給時期における支給額が同額であるもの

定期給与の額につき、次の給与改定がされた場合において、その事業年度開始から給与改定までの各支給時期における支給額が同額で、かつ、給与改定後その事業年度終了までの各支給時期におけ る支給額が同額であるもの

 

ⅰその事業年度開始から3ヶ月の間にされた改定

ⅱ役員の職制上の地位の変更、その役員の職務の内容の重大な変更など(以下「臨時改定事由」といいます。)によりされた改定

ⅲ法人の経営状況が著しく悪化したこと、そのほか、これに類する理由(業績悪化改定事由)によりされた改定

 

2事前確定届出給与


 事前確定届出給与とは、その役員の職務につき所定の時期に確定額を支給する旨の定め(以下「事前確定届出給与に関する定め」といいます。)に基づいて支給する給与で、一定の届出期限までに税務署にその事前確定届出給与に関する定めの内容に関する届出をしているものをいいます。その事前確定届出給与に関する定めの内容を変更するためには、臨時改定事由の場合にはその事由が生じた日から1ヶ月以内、業績悪化改定事由(給与の額を減額する場合に限ります。)の場合には、その事由によりその定めの内容の変更に関する株主総会などの決議をした日から1ヶ月以内に、変更の届出を行わなければなりません。