認定経営革新等支援機関(関東第3号認定)

宗和税理士法人

宗和税理士法人は、税務申告書の作成から、組織再編成、事業承継税務、税務に関するデューディリジェンスに至るまで、幅広いサービスを提供しています。

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利益が出る会社になるための税務マニュアル―正しい知識と制度の活用法

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 宗和税理士法人編

定価:3,360円(税込)

発行日:2011-06-21
A5判/284頁
ISBN:978-4-502-04200-3 

 

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私本 会計・監査業務戦後史 [単行本]

川北 博 著

定価:3,500円(税抜)

単行本: 407ページ

出版社: 日本公認会計士協会出版局
発売日: 2008/07
おすすめ度: 5つ星のうち 5.0 

 (1 件のカスタマーレビュー)

 

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「国外転出時課税制度」

 

<概要>

税法の国際的な取り決めにあたる租税条約上、資産の譲渡により売却益を得た場合は原則としてその者が居住する国で課税されますが、国によっては売却益に対して非課税としている場合もあり、これを利用して課税逃れをすることが可能となっています。

 平成27年度税制改正により、平成2771日以後に国外転出等をする居住者が一定の要件に該当する場合、その居住者が所有する資産の含み益(未実現利益)について譲渡等があったものとみなして所得税が課税されることとなりました。

 

<対象の居住者>

国外転出時において次のいずれにも該当する居住者が対象者となります

●所有している対象資産の価額の合計が1億円以上である

●原則として国外転出をする日前10年以内の期間中、日本国内に5年を超えて住所等を有している

 

<対象資産の範囲>

●有価証券(株式、投資信託等)

●匿名組合契約の出資持分

●未決済の信用取引・発行日取引・デリバティブ取引(先物取引、オプション取引等)

 

<課税対象となる行為>

次のいずれかの行為により所得税の国外転出時課税がされます

●対象者自身が国外転出する場合(納税管理人の届出がある場合、ない場合どちらでも課税されます)

●対象者が国外に居住する親族等へ対象資産の贈与等を行う場合

●対象者に相続が発生し、その対象者(被相続人)から相続又は遺贈により国外に居住する相続人等が対象資産を取得する場合

 

<申告納税手続き等>

●手続きの流れ

●担保提供と納税猶予制度

  納税資金が不十分な場合を考慮し、国外転出時までに納税管理人の届出をした対象者は、確定申告期限までに確定申告書を提出し、納税猶予分の所得税及び利子税に相当する担保を提供することで、その所得税の納税が国外転出から5年間(一定の場合は更に5年延長可能。最長10年)猶予されます。なお、猶予期間中は各年の315日までに継続届出書の提出が必要です。

 

●納税猶予制度と減額措置等

  納税猶予制度の適用を受ける場合は、以下の減額措置等の適用を受けることができます。ただし、納税管理人の解任をした場合や担保不足が生じた場合は猶予税額の納税が必要となり、減額措置等の適用もなくなります。

 

国外転出後の状況

減額措置等

手続き

譲渡等の際の対象資産の価額が国外転出時よりも下落している場合

譲渡等した対象資産について、国外転出時課税により課された税額を減額できる

譲渡等の日から4ヵ月を経過する日までに更正の請求を行う

転出先の国の外国所得税と二重課税が生じる場合(転出先の国において国外転出時課税分の税額が調整されない場合)

納税猶予期間中に対象資産を譲渡等した際、転出先の国で納付した外国所得税について、外国税額控除の適用を受けることができる

外国所得税を納付することとなる日から4ヵ月を経過する日までに更正の請求を行う

納税猶予期間内に帰国した場合(納税猶予の適用を受けず、国外転出から5年以内に帰国した場合を含む)

国外転出時から帰国時まで引き続き有している対象資産について、国外転出時課税により課された税額を取り消すことができる

帰国した日から4ヵ月を経過する日までに更正の請求を行う

納税猶予期間が満了した場合

国外転出時から引き続き有している対象資産について、納税猶予期間が満了した時点で、対象資産の価額が国外転出時よりも下落しているときは、国外転出時課税により課された税額を減額できる

納税猶予期限から起算して4ヵ月を経過する日までに更正の請求を行う

 

※平成274月国税庁資料「国外転出される方へ、国外転出をする時に、平成2771日から1億円以上の有価証券等を所有等している場合は、所得税の確定申告等の手続が必要となります。」より